前号では、今まさに進化著しいAIについてのお話をさせていただきました。
これから10年以内に全人類の総和の10倍に当たる知能を持つAGI(汎用人工知能)が現れ、さらに10年後には全人類の1万倍の知能に匹敵するASI(人口超知能)が現れるだろう、という孫正義氏の講演内容をご紹介しました。
人はAGIに対して猿程度、ASIに対して金魚程度の知能しかないというのは衝撃的でしたね。更にはASIは人の力を借りなくても自己成長可能。
もはやミッション:インポッシブルに出て来るAIエンティティと変わらないよね?!というお話でした。
さて、そんなAI時代に幸せな人生を送るために、どのような能力が必要なのでしょうか?
その5つの力とは?(チャラ~ン)←M:Iテーマ曲の最後の音
・・・ということで、今日は野口嘉則さん(ベストセラー作家/心理カウンセラー)が挙げている5つの力をご紹介しますね。(私の解釈も織り交ぜてます)
IQ(知的能力≒記憶力や論理思考)に関しては、現段階ですでにAIは人間の能力を超えている。つまりこれからは、IQ能力とは違った力が求められる時代になる。
ちなみにこれまでの歴史の中で重視されてきた能力の変遷を辿ると、かつては“腕力や戦闘力”の時代が長く続いた。(人類史の大部分がこの時代だった)
そして近代社会は、“知力”の時代となった。(長い歴史の中ではごくごく最近の話)
そして今まさに到来しつつあるのが、“心のチカラ”の時代なのです!
AIが加速度的に進化している今は、“心のチカラ”の時代へと向かう大転換期!
人でなくてもできる仕事はAIが担ってくれるようになるので、人は人にしかできない仕事に傾注できる素晴らしい時代がやって来ると、野口先生は仰っています。
未だかつて経験したことのないスピードで世の中が変わっているせいか、正直なところ私はついていけてませんが・・・
でも今の子どもたちが生きて行くのは、人口超知能が日常にある時代です。
次に挙げる“心のチカラ”が重要になっていくことは間違いなさそうです。
では、AI時代に必要な5つの力をご紹介させていただきますね!
1. 適応力:変化への柔軟性
これ、言い方を換えるとアンラーンできるかどうか?っていうことなのかなと思います。これまでの成功体験や当たり前を手放して、どんどんアップデートしていくことを楽しめるかどうか、ということかなと。
2. EQ:日本語訳は「こころの知能指数」
自分や周りの人たちの感情を理解し、うまく扱って前向きな気持ちを生み出す能力。そもそもAIには感情がないので(学習によって感情があるかのように振る舞うことは可能)、Emotionalな能力は人間しか持ち得ません。
3. クリティカル・シンキング:情報を客観的に見て疑問を持つ力
AI時代は情報氾濫時代とも捉えられます。あらゆる情報が簡単に手に入りますが、それが事実かどうかを見極める力がないと情報に振り回されることになりかねません。
4. ネガティブ・ケイパビリティ:曖昧耐性
白黒はっきりしない状態に居続けられる能力や特性のこと。正解のない時代に自分なりの正解を見つけるために不可欠な能力ですね。この能力は本質的なことを問い合う対話の経験で磨かれます。対話って重要!!
5. 人に影響を与える力
例えば、情熱を持って挑戦している人の姿、高い志に根差した人の言葉、リーダーシップ溢れた行動などに心を突き動かされた経験はないでしょうか。このような人の心を動かす能力は、AIがどんなに進化しようとも身につけようがないのです。
駆け足ですが、5つの能力をご紹介させていただきました。
こういった力を育む環境を、子どもたちにもっともっと提供していきたいと思います。いやホント、まじでまじで。 (文:大原)