小学生向けプログラム「心のチカラ」とは? 中学生向けプログラム「学びのチカラ」とは?

VUCA時代を心豊かに生きるための
5つの能力を伸ばし、
子どもたちの心のチカラ
『レジリエンス』を育てる
体験型の教育プログラムです。

※VUCA…Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字を繋げた造語で、
現在の社会経済環境がきわめて予測困難な状況だという時代認識を表す言葉。

なぜ、レジリエンス教育が必要なの?

レジリエンスとは?

もともとは「弾力性、回復力」を指す物理学用語でしたが、これを心理学に転用して「しなやかでへこたれない心の強さ、立ち直る力」の意味で使われるようになりました。

レジリエンスの構成要素を右図の3つに分類したとき、日本では感情面や人間関係面に関する教育が立ち遅れていることが分かります。また、日常生活の中でこれらの力が育つ環境もどんどん失われているといってよいでしょう。
『心のチカラ』プログラムは、これらの力のトレーニングの場を提供します。

※レジリエンスを構成する因子については、当研究所の見解であり、研究者によって表現が異なります。
レジリエンスの3要素

今、レジリエンスが注目される理由

今、世界はVUCAワールドと称され、私たちの想像をはるかに超えるスピードで変化し続けています。

VUCA(ブーカ)とは、Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字を繋げた造語で、現在の社会経済環境がきわめて予測困難な状況だという時代認識を表す言葉。

  • 2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう。- キャシー・デビッドソン氏

  • 2045年にはシンギュラリティを迎え、技術の進化が人類に計り知れない変化をもたらす。- レイ・カーツワイル氏

などの予測がメディアを賑わし、AI時代への適応の必要性を訴えています。

予測困難なVUCAの時代で求められるのは、他者と協力して前例のない課題に挑み、新しい価値を創造することです。
(前例のある課題はAIが解決してくれることでしょう)
しかしそのような挑戦において、“一発正解!”というのは不可能です。きっと失敗や挫折にぶつかることでしょう。
そこで必要とされるのが、失敗に意味を見出し、そこから学び、次の行動を起こす力です。
そして修正を繰り返しながら、一歩一歩答えににじり寄っていく姿勢です。
この一連のプロセスでは、効率的に正解を求める力よりも、不確かな中でも一歩を踏み出せる力や失敗から学んで成長し続ける力の方がはるかに重要です。それを支える力こそが、レジリエンスなのです!

世界がどうなっていくのか、それは誰にも分かりません。でも、ただ1つ確実に言えることがあります。
それは、間違いなく子どもたちはVUCAの時代を生きていくということです。
複数のメンバーと協力して、挑戦と失敗と修正を繰り返し、紆余曲折の中で成長して行こうとするとき、『レジリエンス』は最も欠かせない資質であると言えるでしょう。

2020年教育改革と『5つの能力』

2020年に始まった教育改革においては、「学びに向かう力・人間性等」、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力等」が育成すべき資質・能力の3つの柱として据えられています。この「学びに向かう力・人間性等」には、主体性や協働性などの非認知能力が含まれており、それらも「学力」として扱っているのは画期的なことです。
そして、これらの力を育成するための授業改善の方法としてアクティブ・ラーニングが脚光を浴びたのはご存知の通りです。
これは後に「主体的・対話的で深い学び」という言葉に置きかえられ、今回の新しい学習指導要領に組み込まれています。これを「主体的・対話的に深く学ぶ」という動詞として見てみると、その本質は単なる授業のやり方にあるのではなく、“生徒がどのような姿勢で学ぶか?”にあることが分かります。

『心のチカラ』で伸ばす5つの能力

『心のチカラ』で伸ばす5つの能力は、まさにこの教育改革が目指している資質・能力と合致しており、新しい時代を生きるためのライフスキルです。
また5つの能力を別の視点から観てみると、これから大きく変化していく受験制度に強くなる筋力をつけることにもなります。
では、これらの力をどのようにして伸ばすのか?
次にご説明しましょう。

ワークの手法

ワークの手法

『心のチカラ』は、しなやかで強い心の力(=レジリエンス)を育てるトレーニング・プログラムです。
※省略してレジトレと呼びます。
レジトレに不可欠なものといえば、何といっても“不確実性”です。
先行きがどうなるか分からない不確実なことに向き合うからこそ、心は鍛えられます。

“野外活動や合宿などの非日常環境で”というのがよくある手法ですが、『心のチカラ』が目指したのは、いつでもどこでもできるトレーニングです。そこで私たちが大がかりな仕掛けのかわりに使うのは、「コミュニケーション」「即興性」の2つを軸としたワークです。そもそもコミュニケーションというのは、相手にどう受け取られるか分からないとても不確実なものです。
(本当は言いたいことがあるのに言えなかったという経験は誰にでもあると思いますが、これは不確実性による不安が原因となっています)
加えて準備もせずに自己表現を行うとなると、レジトレ効果は格段に上がります。

慣れないうちはなかなか大変そうにしている子どもたちですが、順応力は大人の想像を超えることも多く、やがては自由に表現することを楽しむようになっていきます。さらにグループワークでは思考習慣とスキルの向上に役立つテーマを扱うので、楽しみながら5つの能力を伸ばすことができます。

ワークの効果

① コミュニケーションと探究学習

グループワークでは、正解のないテーマについて話し合います。
対話による探究学習では、コミュニケーション力と対人関係力が身につく、主体的に考える力とメタ認知力が養われるなど、様々な面からレジリエンス向上の効果がある他、メンバー同士の一体感が醸成されます。

② 即興表現とトライ・アンド・エラー

プログラムには、自発的な行動や即興的な自己表現の機会がふんだんに盛り込まれています。
言葉だけでなく、体を使って表現するワークも行います。
できるかどうか、やってみなくちゃ分からないことに、まずトライしてみる。その結果をふり返り、体験から学ぶ。
その積み重ねが、挑戦心や自信を育んでいきます。

人数

指導者1名で行う場合は、最大20名が目安です。
さらに大人数の場合は、補助者をつけて運営することをお勧めしています。

対象学年

…最適 …適している …工夫すれば可能 -・・・対象外

小1 小2 小3 小4 小5 小6 中1 中2 中3
小1
小2
小3
小4
小5
小6
中1
中2
中3

※混合学年での実施も可(その方が大きな効果が得られる場合も多いです)

大切にしているポリシー

『心のチカラ』の学びの場で、何よりも大切にしていることが2つあります。
ひとつは、ワークショップ・ポリシー。
子どもも指導者も常にこの信念に立ち返り、安心して挑戦できる場、気づきと成長が生まれる場を創っていきます。
もうひとつは、10の才能(10のGift)。
これはすべての子どもに備わっており、そこに焦点を当てて関わることで発露すると考えています。

ワークショップポリシー
  • 必要なものはすべて持っている

    自分を信じよう!

  • 失敗するから成長できる

    "やったことないドキドキ"に飛び込もう!

  • 起こったことはすべて正しい

    すべてのことから学ぼう!

  • 個性やちがいを尊重しよう!
  • 応援し合い、助け合う仲間になろう!
10の才能(10のGift)

教材のご紹介(4つのテーマ)

プログラムは、パート1~4から構成されています。
考え方が柔軟な子どものうちに、これらの問いに向き合うことで、主体的に考える習慣、ものごとの本質を捉える力、そしてレジリエンスの基礎をなす価値観の土台作りをしていきます。

パート1
夢って何?志って何?
  • 夢や志ってなんだろう?
  • 「楽しむ」と「楽をする」は、何が違うの?
  • 夢や志と出会うために、今、大切なことは?
パート2
お金と幸せのカンケイって?
  • そもそもお金って何だろう?
  • 大きな価値を生み出す人が持つ能力とは?
  • 幸せに暮らすために、お金よりも大切なのは何?
パート3
"仕事をする"って、
どういうこと?
  • 仕事は何のためにするの?
  • どうして職業は、新しく生まれたりなくなったりするの?
  • 子どもの仕事「勉強」は、誰の役に立つの?
パート4
きみはナニモノ?
  • きみの長所は? 短所は?
  • きみなら無人島に何を持って行く?
  • 理想のきみは、どんな人?

プログラム開発STORY

 実践行動学研究所の小学生向けプログラムの開発は2012年に始まりました。
当初のコンセプトは、“子どもたちに夢と志のある人生を~”というものでしたので、初期の教材原稿は「充実した人生を送るために夢と志を持とう!」というような内容でした。
それが現在の形になったのには、2つのきっかけがありました。

 ひとつは、開発の初期段階に塾業界のカリスマ講師 木下晴弘先生にご意見を伺ったときにいただいた言葉です。
木下先生は、こんな一言を漏らしました。
―「夢のある子は素晴らしくて、夢のない子は素晴らしくない。子どもがそんなふうに受け取ったら、辛い子も出てくるやろなぁ…」
確かに、早い時期に夢を持てば幸せになれるのかといったら、そんなことはありません。それに夢を持つことが目的になると、とりあえず1つ職業を選んでそれを夢だと言ってしまう子も出てくるでしょう。
私たちが伝えたいのは「今、夢を持て!」ということではなく、将来どうしても実現したい夢が立ち現れたときに、それを実現するために力強く行動できる人になって欲しいということなのです。

 ふたつめのきっかけは、プログラムを商品化するための実証実験の中にありました。
子どもの反応は正直なもので、課題点がいくつも見つかりました。その中で私がもっとも衝撃を受けたのは、正解が分からないことはやろうとしないということでした。失敗することを過度に警戒し、「まずやってみよう」ではなく、「教わっていないからできません」という姿勢でワークに臨む子どもの姿をどれだけ見て来たことか…
 当時は本当に困ったものですが、その一方で、これこそがコンセプトの核になるのでは?というヒントが見つかりました。
夢や志を追いかけるということは、不確実なことにチャレンジし続けるということです。だったらこのプログラムで、その訓練を行ったらいいということに気づいたのです。
その後、参加した子どもや親御さんから、続々と「自分の考えを話すようになった」「失敗には意味があると思った」「自信がついてきた」等々の声が聞かれ、プログラムの効果を実感しました。

 では、そのプログラムの効果を一言で表現すると…???
悩んでいたときに出会ったのが『レジリエンス』という言葉です。 ―そうなんです!
“レジリエンスを育てる”というコンセプトは、私たちが失敗を重ねながら試行錯誤の末に辿り着いた、私たち自身の『夢と志』なのです。
 今、私たちは「自発的に挑戦する子どもで溢れた社会をつくる」をビジョンに掲げ、この活動を広げています。