ここ数年、“教育現場のブラック化”という話題を耳にすることが多いですよね。
先生方が忙し過ぎて、じっくり生徒と向き合う時間すら持てないとか・・・
私が見聞きする話では、公教育の学校も私教育の塾なども状況は似ているようです。
もうずいぶん昔の私事ですが、大学を出て都内の進学塾に就職した最初の夏に、訪ねて来た姉に「あんたいつ寝てんの?大丈夫?」と言われたことがあります。
初めての夏期講習、朝から夜までギューギューに授業に入り、夜中に帰宅して翌日の授業準備に追われる日々。当時はそれが当たり前と思っていましたが、今思うとかなりブラックですね。
まじでしんどかったです・・・
先生稼業をやっていると、目の前の子どもたちの顔が浮かんで来て、無理してでもがんばろうと思っちゃう。そういう方、きっと多いと思います。
そうなると、業務を「効率化」したくなるのは必然です。
誰だって労力は最小化したいですもんね。
「効率化」というキーワードで思い出すのは、敬愛する鬼丸昌也さん※が言ったひとことです。 ※認定NPO法人テラ・ルネッサンス創始者
効率化はとても大事だけど、それは大切にしたいことに時間をかけるためにやるのであり、大切なことまで効率化しようとしてはいけない。うちの組織の場合、大切なことはスタッフとの対話です。
(うろ覚えですが、確かこんな感じ・・・)
そう、何でもかんでも効率性を高めようとすると、知らず知らずのうちに間違った方向に向かうことがあります。
教員や講師が大切にしたいことは何か?
効率化を検討するときは、それもセットで考える必要があります。
「あなたとの付き合いは効率重視で」
そんなことを言う人と、あんまり関わりたくはないですよね?笑
それともう一つ、教育活動そのものにも注意が必要です。
特に学習塾は「早く、確実に成績を伸ばす」ということがウリになるので悩ましい所ですが、親御さんの表面的ニーズだけに応えようとするのではなく、より本質的に教育に向き合ってこそ本物のプロと言えるのではないかと思うのです。
親御さんが心底望んでいることは、先生に我が子の成績を上げてもらうことなのか、それとも我が子が自らの力で学び成長する姿を見ることなのか。
この2つのアプローチは重なる部分もありますが、似て非なる関わり方が必要でもあります。
生徒の様子をよく見て関わり方をシフトしていく技術は、なかなかの職人技と言えますね。
簡単に手に入ったものは、簡単にその価値を失う
生徒を指導する際には、この原則を忘れずにいたいものです。
なんか、今回は語ってしまいました・・・笑
(文:大原)